体外授精・顕微授精移植後の出血について

体外授精や顕微授精で移植後に出血が見られたと、ご相談を受けることがよくありますので、今回は胚移植後の出血についてお話していきますね。

 

①移植直後の出血

移植直後の出血は、膣内を消毒する時の刺激や、カテーテルを挿入時についた傷から出血している事が考えられます。

通常、胚移植直後の出血はこれらが原因の事が多く、ほとんどが数日で治まるので、あまり心配しすぎないようにしましょう。

 

②着床出血

着床出血とは受精卵が子宮内膜に着床する頃(妊娠4週目)に起こる出血です。

着床出血は必ず起こる出血というものではなく、妊娠された方の25%(4人に1人)程度で、着床出血が起こる方が少ないと言われています。

出血量は生理の時よりも少なく、おりものに血が混ざっていたり、下着に血が少し付着することがほとんどで、出血期間も1~3日と生理と比べて短期間で終わります。

また、着床出血に伴う腹痛も生理痛のような痛みではなく、「お腹の奧がチクチクする」くらいの痛みを感じる方が多いようです。

 

着床出血の特徴

・妊娠しても必ず起きるものではない。

・妊娠4周目に起こる。

・出血は生理と比べて少量

・お腹の奧がチクチクする程度の痛み

 

血の色による緊急度の目安

着床出血緊急度(色)

 

危険な出血

・出血量が多い
・出血期間が5日以上続く
・赤黒い塊が出た
・生理痛のような激しいお腹の痛み

 

妊娠初期の軽度の出血のほとんどが着床出血であり心配する必要はありませんが、自己判断が難しい、出血量が多い、長く続いているなど、気になるようであれば医師の診察を受けるようにしてください。